これまでの言説を全否定・・・ではありません。
ミニ書斎の作り方を紹介する中で、部屋にある物を少なくして資格から脳に入る情報をなるべく取り除くことを何度もおすすめしてきました。
しかし、これを聞いて「あれ?」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
本や雑誌などでたびたび目にする大作家や有名アーティストたちの自室は、どれも整理整頓とは無縁のごちゃごちゃした部屋ばかりではないか、と。
実は、これはこれで正しい部屋づくりの在り方なのです。
散らかった部屋はクリエイティブになる?
ミネソタ大学・キャスリーン・ヴォース教授の研究によると、人は物が散乱した部屋のほうがクリエティブになれるのだそうです。
あえて脳に様々な情報を放り込むことで、それらの意外な組み合わせから新しい発想が生まれたり、固定観念を破壊するような自由な考え方ができるというわけですね。
きっちりと整理整頓された部屋は、規則正しい生活や物事の習慣化、作業集中などには適していますが、知らず知らずのうちに自分を枠に嵌めてしまい、イノベーションが生まれにくい環境でもあるのです。
専用の「発想部屋」を作ろう!
そこでオススメなのが、作業集中のための部屋(ミニ書斎)とは別に、クリエイティブな作業を目的とした部屋を用意するというアイデアです。
そこは、整理整頓とはかけ離れた世界。お気に入りの雑貨や、なんだかよくわからないおもちゃなどがこれでもかと集められ、自由にレイアウトされたカオスな空間は、あなたの脳を存分に刺激してくれることでしょう。
一つの部屋をカーテンなどで区切って、一方を物が無い空間、もう一方を雑然とした空間にするという方法もあります。
部屋づくり=ブレインストーミング?
常識にとらわれず、自分の好きなものを思いつくままに飾っていく行為は、ブレインストーミングの手法によく似ています。
思わぬ組み合わせによって新たに生まれたコーディネートアイデアが、さらにインテリアを独創的なものに変化させ、お部屋をあなただけのオンリーワン空間へと進化させる・・・なんだか楽しそうではありませんか?
また、片付けるという行為は、編集の作業に通じるものがあります。散らかす→片付けるを繰り返すことで、右脳と左脳を交互に使っていくようなイメージなのかもしれませんね。
皆さんも、知らず知らずのうちに散らかってしまった部屋ではなく、しっかりとした自分の意思で、主体的に、自由に楽しく部屋を散らかしてみましょう!